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2009. 06. 30  
通常学級の観察をさせていただくとき、まずお子さんの学びの姿勢を見させていただきます。 両方の足底を床に着けているか。シューズのかかとを踏んでいないか。机に対して体がねじれていないか。傾いていないか、前のめりや後ろもたれになっていないか。机上の整頓はされているか。などなど、見るべきポイントはたくさんありますが、学びの姿勢が気になるお子さんの多くは、学習面や生活面において、何らかの困りを感じておられることが多いようです。 「心が弛むから姿勢も弛む」 通常学級を担任していた頃の私は、そう考えていたのかもしれません。 LD通級の担当者としてお子さんや先生方と関わらせていただく間に、姿勢が乱れがちなお子さんに、精神論では語り尽くせない困りを実感するようになりました。 今シリーズは、そんなお子さんに対しての関わりをまとめてみます。まず今回は、お子さんの実態と、個別指導でのアセスメントです。 『☆くんは低学年の男の子です。 注意がなかなか安定しないことと、聴覚的な認知の弱さがあるために、先生の指示を聞き漏らすこともしばしば、授業中にどのページを開くとよいのかわからなくてキョロキョロしていることも見られます。 着座姿勢も片足を椅子の上に上げることが多く、机にあごをつけて書字をする姿も見られます。 椅子の前足をあげてバランスをとったり、足が机の外側にあることもあります。 机上は雑然としており、ハンカチや前の時間の教科書がのっていることもあり、よく学習道具を取り落としてしまいます。』
姿勢の乱れが目立つお子さんとお勉強させてもらっていると、固有受容覚前庭覚の未成熟さを感じることがあります。 そのようなお子さんについては、通級教室における個別指導の中で、感覚統合療法を分かる範囲で取り入れています。
☆くんと個別指導をする中で見えてきた感覚統合面の課題は、 ?片足立ちやバランスボール上での姿勢保持が難しい ?目をつぶった状態で触られた身体部位を、的確に答えられない の、2点でした。 少し詳しくご説明します。 ?片足立ちやバランスボール上での姿勢保持が難しい   特徴的だったのは、片足立ちにしてもバランスボールにしても、ゆっくり傾いていくのを止めることができず、「あぅわぅわぅわー」といいながらバランスを崩してしまう様子が見られました。  多くのお子さんにバランスボールに乗ってもらい。軽く揺すると、ある程度まで傾いたらそちらに足を出して倒れないようにしたり、手を広げてバランスをとったりします。慣れてくると下半身は傾きながらも上半身は地面に対して垂直となり、腰でバランスをとるようになってきます。  ☆くんの様子を観察していると、ボールが動き体が傾いたときに立ち戻ろうとせず、傾きが臨界まで達したら、叫び声とともに(笑)体を投げ出すように落ちてしまっていました。  揺れや傾きを感知する感覚、「前庭覚」の働きが弱いため、自分の体が今どんな傾き方をしているのかが分かりにくいのかもしれませんね。椅子の後ろ脚だけでバランスを取りながら、前庭覚への自己刺激を入れて、離席を我慢しているのかもしれません。
?目をつぶった状態で触られた身体部位を、的確に答えられない  ☆くんに目を閉じてもらい、手指を触り、「この指なんだ」と尋ねると、時折誤った答えが返ってきます。特に左手の3指4指あたりが混乱するようです。  また、背中に文字を書き答えてもらったり、ボードに背中の絵を描いて、私が実際に触った位置はどのあたりか答える課題でも不安定な回答が見られます。  身体の中の各部位の位置感覚や力加減を感知する感覚、「固有受容覚」もまだ、充分に発達していないようです。  姿勢をまっすぐに保持しようとしても、どの筋肉に力を入れるとよいのかが分かりにくかったり、自分の注意の向いてない身体部位の操作が自動的にできにくいのかもしれません。 そんな☆くんと個別指導を行ったり、学級担任の先生に協力をしていただきながら取り組んでいることを、次回にかけてまとめていきます。 参考までに・・・ 感覚統合療法については、岩永竜一郎先生、ニキリンコさん、藤家寛子さん共著の以下の本が、とても分かりやすく書いてあります。 興味のあられる方はどうぞ読まれてみてください。ちなみに「続々」はピンク色の本です。 「続 自閉っ子こういう風にできています」「続々 自閉っ子こういう風にできています」花風社
AUTHOR: がんも IP: 59.190.93.211 DATE: 06/30/2009 08:14:10 今回の記事もまた、娘にどストライクの話題です! 他の問題(構音障害など)が大きすぎてあまり重要視していなかったのですが、最近ある先生のところで姿勢の保持困難や、目を閉じて触ったものを当てるのが難しい事等から、感覚統合にも視点を向けられては?とアドバイスされたところなのです。 早速関連の本を注文しました。 先生のところでは具体的にどのような取り組みをなさっているか、お教え頂けるととても参考になります。0のつく日とおっしゃらずにできたら早めに知りたい!!・・・と勝手な心の叫びでした。
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岩永先生身に余るコメントありがとうございます。
特別支援教育に関わる者として一番の仕事は、決して怠けている訳ではないお子さんが、誤解されないよう、過小評価されないよう、適切に翻訳し、周囲の皆さんにお伝えすることではないかと、最近思うようになりました。
感覚統合の視点でお子さんを観察すること、支えていくことは、まさにそこに繋がっていると感じます。
まだまだ、知識も経験も足りませんが、粛々と実践していきます。
今後ともよろしくお願いいたします。
姿勢の指導は学習の基盤だと思います。教室では「姿勢を正して」「背筋を伸ばして」とか指示を出すだけのことが多いです。でも,それだけではどうにもならない。低緊張姿勢の子どもがたくさんです。
姿勢を正そうとすると,今度は過緊張となり,1分と姿勢を保てません。どこの部分に力を入れるのかということを具体的に教えてあげなくてはならないと思います。ココの所が抜け落ちていますよね。この連載に大いに期待しております。
とん吉さんはじめまして。
コメントありがとうございました!
「姿勢を正しくしなさい」
教室では一日何度も担任の先生の口をつく言葉ですね。
「姿勢が乱れていることに気づいていないのか」
「正しい姿勢のイメージが難しいのか」
「力の加え方が分かりにくいのか」
など、お子さんによってその状態は千差万別なのだろうと思います。
いろんな要素の関連を考慮しつつ、よりよい接し方を考えていく必要があるのでしょうね。
私も分からないことばかりです。
今後もいろいろとアイディアを寄せて頂いたり、ご指導をしていただけたりすると大変有り難いです。
どうぞよろしくお願いいたします。
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nishikaze8

Author:nishikaze8
子どもたちとの学びは発見と感動の連続です。

将来の自立に向け、常に根拠のある関わりができるように心がけたいと思っています。

特別支援教育士
臨床発達心理士
ビジョントレーニングインストラクター

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